最終更新日: 2026年7月13日
赤ちゃんの名前ランキングの1位は、実は毎年のように入れ替わっています。この記事では、たまひよ(16.6万人規模)・明治安田生命・ベビーカレンダー(8.6万件規模)の3調査を合算した当サイトの総合ランキングで直近3年の変遷をたどり、「キラキラネームからレトロネームへ」という大きな流れまで、データにもとづいて解説します。
歴代1位の変遷【2023〜2025年・3調査総合】
まず、3調査を合算した当サイト総合ランキングの1位の推移です。
| 年 | 女の子 | 男の子 |
|---|---|---|
| 2023年 | 陽葵(ひまり) | 碧(あお) |
| 2024年 | 凛(りん) | 凪(なぎ) |
| 2025年 | 翠(すい) | 湊(みなと) |
3年間で、女の子も男の子もすべて違う名前が1位になりました。「定番が固定される時代」から「上位グループの中で毎年主役が入れ替わる時代」になっているのが、いまの名づけの特徴です。
各年のTOP10は赤ちゃんの名前 総合ランキングで公開しています(2024年・2023年にも切り替えられます)。
女の子の名前の変遷 — 「翠」の急上昇が象徴する流れ
この3年の女の子側の主役は、なんといっても翠(すい)です。
- たまひよの調査で、翠は2020年には95位でした。それが2022年に16位、2023年・2024年に3位、そして2025年についに1位(調査開始以来はじめて)
- ベビーカレンダーでも2021年55位→2022年19位→2023年3位と、ほぼ同じカーブを描いて急上昇しています
翠のほかにも、色や自然を表す一文字の名前がそろって伸びているのがこの数年の傾向です。「藍(あい・らん)」はベビーカレンダーで2年前の200位圏外から29位へ急上昇。紬(つむぎ)・葵(あおい)・澪(みお)といった一字名も上位の常連になりました。
よみでは「さな」が2015年にたまひよTOP20に入ってから少しずつ順位を上げ、2024年・2025年と2年連続で1位。「えま」も長く最上位圏にいて、明治安田生命・ベビーカレンダーの2025年よみ1位です。響きが短く、外国でも呼びやすい名前が定着しています。
男の子の名前の変遷 — 蓮の長期政権から、碧・凪・湊の時代へ
男の子側は「長期政権のあとに、新しい主役が次々に出てくる」流れです。
- 蓮(れん): ベビーカレンダーで2018〜2021年に4年連続1位、2023年・2024年も1位と、平成後期〜令和の代表格
- 碧(あお): ベビーカレンダーで2021年7位→2022年1位、たまひよでは2024年・2025年と2年連続1位。「翠」と同じく色の一字名です
- 凪(なぎ): たまひよで2022年16位→2023年7位→2024年3位と駆け上がり、2024年は当サイト総合で1位に
- 湊(みなと): よみの「みなと」は2012年以降ずっとたまひよのよみTOP10圏。2025年に明治安田生命で調査開始以来はじめての1位になりました
よみの「はると」は、たまひよで17年連続の1位(2005年の調査開始以降、2008年の2位を除きずっと1位)。表記の1位が毎年入れ替わる一方で、響きの世界では驚くほど安定した王者がいる、という二重構造になっています。
キラキラネームからレトロネームへ
名づけの大きな流れとして、よく「キラキラネームの時代からレトロネームの時代へ」と言われます。データで見ても、この変化は実際に起きています。
キラキラネームと改正戸籍法
キラキラネームは、当て字などで一般には読みにくい名前を指す俗称です。2025年5月に施行された改正戸籍法で、戸籍の氏名にフリガナの記載が義務化され、漢字から一般に読み取れない読み方には一定の制限がかかるようになりました(詳細は法務省の案内)。
「キラキラネームが禁止された」と言われることがありますが、正確には読み方のルールが整理されたというのが実態です。たまひよのアンケート(1,704人)では、名づけでこの改正を意識した人は45.3%いた一方、名前が受理されなかったという回答はゼロでした。制度は変わりましたが、ふつうの名づけへの影響は限定的です。
レトロネーム・ジェンダーレスの現在
一方で上位に増えているのが、古風で落ち着いたレトロネームです。2025年の上位には伊織(いおり)・朔(さく)・紬(つむぎ)・詩(うた)といった、ひと昔前の趣を感じる名前が並びました。2023年にはドラマ『silent』の登場人物名だった紬・湊斗(みなと)が急上昇するなど、作品発のレトロ回帰も起きています。
また、男女どちらでも使えるジェンダーレスなよみも定着しました。たまひよの男女共通よみランキングでは2025年に「せな」が初の1位となり、「あおい」「ひなた」も長年の上位常連です。
名づけで大切にされるものも変わってきた
たまひよが毎年調査している「名づけで重視したこと」にも、はっきりした変化があります。
| 年 | 1位 | 2位 | 3位 |
|---|---|---|---|
| 2023年 | 読み・音の響き 61.8% | 画数 45.2% | 漢字の持つ意味 43.8% |
| 2024年 | 読み・音の響き 67.2% | 漢字の持つ意味 49.4% | 画数 46.7% |
| 2025年 | 読み・音の響き 68.2% | 漢字の持つ意味 51.3% | 画数 48.1% |
「響きで決める」が一貫して1位ですが、2024年に「漢字の持つ意味」が「画数」を逆転し、2025年には初めて半数を超えました。翠・碧・凪のような「意味のはっきりした一字名」が強いのは、この価値観の変化と地続きです。
もっと昔までさかのぼりたい人へ
昭和や大正の名前まで見たい場合は、明治安田生命の生まれ年別名前ベスト10が便利です。1912年(大正元年)から現在まで、生まれ年ごとの男女ベスト10を公開しています。おじいちゃん・おばあちゃんの生まれ年を調べてみると、名づけの100年の変化が実感できます。
2025年の最新ランキングの詳しい読み解きは、こちらの記事でどうぞ。
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